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2007年10月

2007年10月22日 (月)

足の早い投機資金(原油)

WTI原油価格が金曜日の終値で88.60㌦/バレルをつけている。サブプライム住宅ローン問題が依然として燻り米国経済の減速がささやかれる中、原油に限らず商品価格が上昇している。直接の原因はトルコとイラク北部の国境付近の政情不安定が原因とされているが、根本的な原因は他のところにあるように思う。

1つは現時点での埋蔵量の限界、もう1つは投機資金の流入である。OPECは増産するといっているが価格は上昇し続けている。みんな増産はもう限界にきており大幅な増産は不可能だと思っている。天井が見えているのだ。原油価格が上昇し続ければ、現在コスト面で割高な箇所からの埋蔵も可能となるであろうが、すぐに埋蔵できるわけではない。

また、本来ならサブプライム住宅ローン問題による米国経済の減速→原油需要の減速となるはずだが、行き場を失った投資マネーが流動性のある先物市場に入ってきている。つまり、埋蔵量の限界を知っている投資家がトルコ-イラク問題を契機に流動性のある商品市場に流入してきているのだ。

この度の上昇はファンダメンタルズを反映していないため、一度崩れると1バレル=82㌦辺りまでは一気に下落するものと思われる。82㌦を下回ると更にストップロス用のプットオプションが行使され80㌦程度まで下落すると思われる。暫く乱高下が続きそうだ。上昇がきつかっただけに、下落は足の早いものとなるだろう。月末までの動きを注視したい。

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2007年10月18日 (木)

米国不動産

ちょこっと米国不動産を見て来ました。東海岸と西海岸のいわゆるコア投資物件(オフィス、アパートメント、リテール、インダストリー)です。不動産投資には主にコア投資(Core)、付加価値追求型投資(Value-Added)、収益機会追求型投資(Opportunistic)の3つがありますが、この度見てきたのはコアファンドに組み入れられている物件です。

人口統計、所得レベル、就業率等のリサーチから始まり、それに基づく戦略をたて、実際に物件購入にいくわけですが、この度よく分かったのはサブマーケットのSelectionがいかに重要であるかということです。市場(都市)や物件タイプのSelectionがいくらあったっていても、サブマーケットのSelectionでミスをすると収益が出ないということです。逆にサブマーケットのSelectionがうまくいっているところはこの環境下でも安定した運用が出来ているようです。

例えば、ある都市のリテールに投資する場合、サブマーケット(地区)の選択を誤ると他のファンドよりアンダーパフォームすることになります。また同じオフィス物件に投資するにしても、主要ターミナルに近いか遠いかでとれる賃料が変わってきます。当たり前のことですが、1つ1つの物件に対して本当に欲しい物件なのか吟味する必要があります。バルクで購入して全体で見れば儲かりそうだからいいだろうという粗い考え方で購入しているファンドほどパフォーマンスが良くないようです。

また、プロパティーマネジャー(PM)のフィーをたたいているファンドの成績も良くないようです。一時的には安ければ安い方が良いのですが、不動産のように長期投資の場合、フィーをたたかれているPMのインセンティブに影響が出ます。物件を長期間きちんと管理してくならば、必要なフィーはきちんと支払いPMとより良い関係を築き上げる方が得策です。そうすることにより本当に必要かつ効率的なCAPEXが分かってきます。

最後にサブプライムの影響ですが、コアファンドに関しては出ているところとあまり出でいないところで差が出てきているようです。リサーチとソーシングが弱い運用会社のファンド程、ベンチマーク(NCREIF)対比でアンダーパフォームしてきています。また、サブプライム問題のあとCondoといわれる分譲タイプからアパートメントへと需要傾向が移動しており、サブマーケットをきちんと押さえれば大きなチャンスとなりそうです。

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