トップページ | 2007年2月 »

2007年1月

2007年1月29日 (月)

年金基金もガバナンスを!

日銀は政策決定会合を行うとその議事録が公開され、総裁、副総裁2人を含めた9人の審議員のスタンスが大体分かる。非難されることも多く、何だかんだと言っても必死に国のことを考えている。しかし、一向に変わらない組織がある。それが、年金だ。

年金積立金管理運用独立行政法人のHPをみるとその運用理念として以下の3つが挙げられている。

年金積立金が将来の年金給付の貴重な財源となることを認識し、年金加入者の皆様の利益のために受託者としての責任を果たします。

長期的な観点に立った分散投資を基本とし、適切なリスク管理を行うことにより、年金積立金の安全かつ効率的な管理・運用を行います。

経営資源の有効活用を図るとともに、情報開示を積極的に行い、効率的で透明な事業運営に努めます。

本当かいな。これが真っ先に頭に浮かんだ感想だ。まず第1点目に関して、本当に受託者責任を果たしているのだろうか。というより果たそうとする意志はあるのだろうか。未だに満期保有国債を簿価評価し、年金資産の経済価値を無視した決算をしている。海外では、年金基金の資産と負債を適切に管理する重要性が再び強調され始め、年金負債をベンチマークにすえた負債対応型投資(LDILiability Driven Investment)というものが注目されている。

これは、「本来年金というものは、非常に長いデュレーションを持つ年金給付のキャッシュフローの整合性をとることを目的に運用されなければならない」という考え方に基づいたものだ。この考え方が改めて注目され、最近では多くの年金がLDIと呼ばれる新たな投資戦略を模索している。

一方、日本の年金はというと、やっと代行返上が終わり、台風一過の晴天といったところが多く、先進的な負債の金利変動リスクについて考えているところはほとんどない。このような状況で受託者責任を果たしているといえるのだろうか。

次に第2点目。「適切なリスク管理を!」言いながら、モンテカルロで10年先のVaRを計算している。そもそもVaRはオーバーナイトのリスクレベルを測るのに有用な指標であり、10年先なんて見ている人はいない。それを堂々と公表してしかもリスク管理やっています、というのはどうなのだろうか。

最後に第3点目。情報開示を積極的に行い・・・とあるが、アセットアロケーションの決定の仕方等、運用委員会の議事録は一向に公開されない。幹部は厚生労働省からの出向者で素人同然。誰も責任を取りたくないから議事録は公表しない。これで情報開示を積極的に行っていると言えるのだろうか。

少し前だが世銀のエコノミストが書いた「Governance of Public Pension Funds」という論文の中で、日本、カナダ、アイルランド、ニュージーランド、スウェーデンの5つの公的年金の評価がされている。これによると日本の年金は官僚からの独立性が保たれていないという理由で最下位だそうだ。近年は株式相場の下落などを受け、いろいろな面で年金基金のガバナンスも向上しているのだろうが、それにしても十分ではないのではないだろうか。個人的には年金基金に結果責任を押し付けるのは難しいと思うが、明確な行動基準を求めたい。上記の運営理念を再考し、本来の責任を全うしてもらいたい。

| | コメント (2) | トラックバック (0)

2007年1月28日 (日)

最近読んだ本

ネタがないので今日は最近読んだ本です。

手嶋龍一、佐藤優、『インテリジェンス 武器なき戦争』、幻冬舎新書、2006

元NHK日本特派員の手嶋氏と、元ロシア日本大使館勤務の佐藤氏の対談本。経済系の本をよく読む自分としては新鮮。お勧めです。

アンディ・ケスラー、『ウォール街アナリスト物語』、エナジクス、2006

投資銀行残酷日記のようなもの。楽しく読めるかも。

プライベート・エクイティの本で最近の事例等が入っている良いのがあったらどなたか紹介して下さい。日本には不動産の本は結構出ているのですが、PEの本はあまりないような気がします。日本語がベストですが英語でも構いません。

| | コメント (2) | トラックバック (0)

2007年1月27日 (土)

ヘッジファンド規制

本日の日経にドイツのメルケル首相が6月の主要国サミットでヘッジファンドの監視強化に向けた国際合意を働きかけるという記事があった。現時点では米英当局は市場の活力をそぐ恐れがあるとして規制強化には慎重との指摘があるようだが、注意深く見守りたい。

そもそもヘッジファンド規制強化の議論が盛り上がり始めたのは200410月だ。米SECが①本店所在地が米国にあり、米国内に15人以上の顧客を有しかつ2,500万ドル以上の資産運用を行うヘッジファンド運用業者、又は②米国に15人以上顧客を有する米国に本店をおかないヘッジファンド運用業者は、200621日までに、投資顧問業者としてSECに登録しなければならない、と規制を改定したのだ。(但し、2年以上のロックアップ期間を設けているヘッジファンドは従来通り登録の必要はない。)

結局この件は、20066月ワシントン高裁でSECのヘッジファンド規制は恣意的だという判断が下され、登録義務はなくなった。しかしまたこの手の議論が今度はサミットでされるようだ。業界に身を置くものとしては、この手の規制強化には反対である。“この手の規制”といっているのがポイントである。規制そのものに反対しているのではない。システミック・リスクが起こらないような市場運営を目指した規制を導入すべきだと言いたいのだ。

確かに、昨年のアマランスのようにリスク管理がなっていなかったりと問題を起こしているヘッジファンドもある。しかし、これは別にヘッジファンドについてのみに言えることではない。市場参加者すべてにいえることなのだ。ヘッジファンドでなくてもあのくらい大きなポジションを張れば、市場が逆にいったときのインパクトは大きい。

実際多くのヘッジファンドが存在する今日、登録だけでは現実的には監視しきれない。それよりもヘッジファンドがポジションを取っている銀行、投資銀行、FCMレベルで資金とポジションをきっちりと把握し、それを当局に報告させる方が現実的だ。

また現場レベルでいうと、0410月以降、ロックアップ期間を2年設定するファンドが続出し、ヘッジファンドに投資したいと思っている投資家のポートフォリオ運用を難しくしたように思う。確かに運用サイドからみれば1年程度のロックアップは欲しいが、2年というのはPEや不動産でない限り必要ないように思う。

実際、上記米SECの規制強化の話が出てから、本当に良いファンドマネジャーだけでなく、資金集め重視のヘッジファンドがロックアップを設定し、業界に身を置くものとしては残念な思いをした。顧客のポートフォリオ構築を考えれば、2年は長いように思う。ヘッジファンド規制で運用業者を規制することも重要だが、投資家の利益になっている運用業者もいることを忘れないで欲しい。その上で、悪質業者やシステミック・リスクの排除を目指した規制を導入して欲しい。

| | コメント (3) | トラックバック (0)

2007年1月26日 (金)

原油価格下落と資金シフト

昨日よしみつさんから「なぜ原油価格は下落したのか?」「資金シフトが起こっているのか?」という質問を頂いたので、今日はこれついて書いてみたいと思う。ただし、人によって意見は異なるので色々な人の意見を比較して欲しい。

まず、原油価格の下落だが、今回の一番の要因は新聞にもあるように米北東部の暖冬による。しかし、最近はマーケットが注目されており、市場参加者に変化がある。つまり、長期投資家(商品指数連動型商品への投資)とスペキュレーターが多く入ってきているということだ。

今回の下落は、以前にも書いた通り58㌦~59㌦、54㌦~55㌦にスペキュレーターのストップロスやオプションの行使価格があったため価格下落を助長した。そのため、一気に50㌦近辺まで下落したのだ。スペキュレーターの参加比率が上がり、マーケットが動きやすくなっているため、従来より、上昇にしろ、下落にしろ、マーケット全体が加速されるのだ。これはCFTC(Commodity Futures Trading Commission)の建玉明細を見ればよく分かる。現在、スペキュレーターはショートポジションとなっているが昨年はロングだった。短期のうちにポジションをロングからショートに変えたのでマーケットの下落圧力が増大されたのだ。この建玉明細は一週間遅れの発表なので後追いしか出来ないが、事前に予想を立ててマーケットを見ていると自分の相場観が当たっていたのかどうか一週間後には分かる。

また、商社の人が新聞で発言していたが、78㌦を付けたときは「実態50 + 長期投資20  + スペキュレーション10㌦」、今は「実態40 + 長期投資20 - スペキュレーション10㌦」だそうだ。その正確性は別としてスペキュレーターの動きが価格変化に大きなインパクトを与えているという点は見逃せない。

次に資金シフトが起こっているかどうかだが、商品投資の世界ではいつも起こっているといってよい。20033月のイラク戦争前は原油が高騰し当時39㌦まで上昇した。また、有事の金だといって金価格も上昇した。しかしいざ開戦となると一気に価格は下落したのだ。これは1つのニュースから次の展開が読みやすいからかもしれない。

また、最近では原油高に伴い代替エネルギーとしてエタノールが注目を集め、その原料となるトウモロコシと粗糖が暴騰した。市場参加者はその時々によって儲かる商品を探しているので儲かるものなら何にでも投資するのだ。

更に、株と違って上場銘柄数が少ないので市場参加者はほぼすべての銘柄を同時に観察することが出来る。これも1つの理由だ。株だと上場銘柄が多く、情報の非対称性が生まれやすい。しかし、商品に関しては、上場銘柄が少ないので情報がすぐに行き渡る。その結果大きな動きとなり一般の人々の目にもつきやすく更にそういった人達が市場に参加して、上昇・下落の動きを助長しているのだ。

p.s

下落時の加速分が戻されて現在は55㌦付近ですね。基本的には50㌦前後が底で50㌦~60㌦辺りで行ったり来たりの相場だと思います。ただし、イランを含む中東問題が顕著化すれば大きく動くでしょう。だから皆下がりすぎるのが恐いのです。といいながら在庫も多いので少し上昇すると利食いが入りやすくなっています。今はそんな投資家心理をマーケットが反映していると思います。

| | コメント (2) | トラックバック (0)

2007年1月24日 (水)

中東経済に注目

前回「米国に流入するオイルマネーは本当?」というところでコメントを頂き、その返事として「原油価格下落→GCC諸国の対外証券投資の停止米国債券・金利市場への影響世界経済へのインパクト」を懸念している旨書いたが、23日の日経新聞にも中東経済の成長に陰りが見える旨の記事が載っていた。

本石町日記さんにもコメントを頂いたが、個人的には目先の経済指標に目を奪われている場合ではなく、全体を見るべきだと思う。経済指標自体は過去のものでしかなく、分析するには良いがそればかりを見て全体を見ないと常に後手後手に回ることになる。

原油価格下落は現在のところグローバル全体ではプラスに働き株価も上昇しているが、この上昇を支えているのが何なのかを考える必要がある。オイルマネーもその1つである。

実際原油価格が大幅に下落すると、GCC諸国の対外証券投資(主に米国債券市場への投資)は大幅に減少する。そうなれば、債券価格は下落し金利は上昇する。それは、不動産を購入している個人にとって重い金利を背負うことを意味し個人消費は減速する。その結果、企業業績も落ち込み景気減速となる。それがグローバルに波及すれば世界的に景気減速となり負のスパイラルが発生する。

日銀の金融政策で2月利上げかどうかの議論(予想?)がなされているが、それは全体としてみれば小さいことなのかもしれない。別に上記の通りにいくといっているわけではないが、こういったシナリオを持ちながら商品、債券、株、金利を関連付けて考えるべきなのだと思う。

| | コメント (2) | トラックバック (0)

2007年1月23日 (火)

米国に流入するオイルマネーは本当?

昨日の日経金融新聞の2面に英国を経由したオイルマネーが米国国債に流れ米長期金利の低下を支えたという記事があった。これは本当だろうかと思いサウジアラビアの通貨庁の対米証券投資残高を見てみたが、どうやら本当らしい。

サウジアラビア通貨庁(Saudi Arabian Monetary Agency)のHPでバランスシートを見ると2000年の対外証券投資は58,383 Million Riyals ($1 = 3.7507 riyals) だが、2005年には369,973  Million Riyals200611月には610,960 Million Riyals= $162.8 Billion1ドル = 120円で約20兆円)と直近6年間で約10倍強の対外証券投資が行われていることになる。

このすべてが米国国債に流れているとはいえないが、それにしても大きな額だ。200611月時点の日本の米国債保有残高が6,374億ドルとなっているからその数値から投資額の大きさが伺える。これはサウジアラビア一国の数値であるから他のGCC諸国を含めるとどうやら新聞にある数値は納得できるレベルである。

一方、金への投資を見るとGold + Foreign Currencies to Convertible Bond合計で2000年が70,585 Million riyals200611月が94,035 Million riyalsとさほど増えていない。オイルマネーで得た収益は設備投資と対外証券投資に向けられたと見るのが正解なのだろう。

| | コメント (3) | トラックバック (0)

2007年1月21日 (日)

商品価格2007年アナリスト予想

ロイターが行った調査によると2007年最も値上がりすると考えている貴金属が「金」だそうだ。42人のアナリストの内2名のみが2007年の金平均価格が2006年の平均価格604.42oz/㌦)を下回る予想となっている。

アナリストが金に対して強気の見方をしている一番の理由は機関投資家からの買いだそうだ。金ETFや金連動型タイプの投資意欲が旺盛なため、引き続き堅調に推移するというものだ。

また他の貴金属(銀、白金)のアナリストの予想は以下のようになっている。

銀:                      35名中29名が上昇予想(4.8%上昇)。

白金:                   35名中19名が下落予想(1.1%下落)。

パラジウム:           29名中8名が上昇予想(4.0%上昇)。

リーマンブラザーズは金、銀ともに今年はネガティブだ。個人的にはプラチナ投資のところでも書いたように、今年は金よりもプラチナの方が上昇すると思っている。根拠の1つとして挙げたプラチナETFの導入は今年中に達成されるかどうかは未定だが、その他の需給バランスを見ても今後魅力的な商品だと思う。

また、原油だが、$54を割れたら$50程度にまで下落するだろうと予想していたが、金曜日に一時$49.90を付けたようだ。終値ベースではショートカバーが入ったようで$51.99となった(先週火曜日からfront monthとなった3月限は$53.40)。

個人的にはここで一段落すると思っているのだが、投資銀行の人はもう一段下げると予想しているようだ。ただ先週2回も$50割れを試したが、結局引値ベースで$50以上となっているところを見ると$50割れに抵抗感がある人が結構いるのも事実だ。

| | コメント (4) | トラックバック (0)

2007年1月20日 (土)

2006年不動産投資

NCREIF(National Council of Real Estate Investment Fiduciaries)及びNAREIT(National Association of Real Estate Investment Trusts)200612月末の仮数値が発表された。NCREIFというは全米不動産投資受託者協会NAREITというのは全米不動産投信協会である。

NCREIFによるとNCREIF Fund Index – Open-End Diversified Core Equityは昨年グロスで16.3%、NAREITFTSE NAREIT Equity REIT35.06%と大幅に上昇した。詳細が分かるNAREITで確認すると、オフィスが45.22%、ヘルスケアが44.55%と上昇率が高い。これは、株高が示すように景気が良く、オフィスの空室率が低下していること、高齢者需要の増加で施設への投資が膨らんでいることによる。

一方、住宅需要を見ると2005年の13.67%から2006年は38.93%とこちらも回復している。しかし、月次単位で見ると11月は-0.33%、12-3.63%と陰りが見える。今後は米経済がハードランディングするかソフトランディングするかに注目したい。ソフトランディングだと長期金利も安定し、個人の消費マインドも継続するため、2007年もResidentialは好調であろう。1月、2月と同指数に注目したい。因みに英国不動産の指数はIPD(Investment Property Databank)が提供している。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2007年1月19日 (金)

勝って兜の緒を締める

CSFB/Tremont Hedge Fund Indexが発表された。2006年の成績をストラテジー毎にみると、株式やデリバティブを使いネットエクスポージャーをショートにするDedicated Short Biasのみが-6.61%とマイナスとなりヘッジファンド全体では好調な年となった。一時期低迷していた転換社債の裁定取引も収益が戻ってきたようである。

一番成績が良かったのがエマージング市場へ投資するファンドで20.49%であった。また、ロング・ショート戦略も14.38%と安定していた。しかし、ここで注意しないといけないのはロングサイドのエクスポージャーだ。2006年は世界的に株式市場が活況を呈し、ロング・ショート戦略をとるヘッジファンドの多くがロングのエクスポージャーを増やしている。通常なら25%程度しかロングバイアスを掛けないファンドでもこの時期は50%近くまでロングバイアスに傾いているものもある。

ファンド・オブ・ヘッジファンズのポートフォリオ・マネージャーはスタイルドリフトに注意して各マネージャーをチェックする必要がある。投資前のデュー・ディリジェンスで必ずロングバイアスの制限についてはチェックしているはずである。もし制限を越えているようなら解約の対象にしなければならない。成績が良いからといってほっとくようなことがあれば、今年大やけどをするであろう。

こういった観点から見ると、昨年天然ガスで大損したアマランスのようなことが今年もどこかのヘッジファンドで起こるだろう。成績が良いときこそ内部チェックを重点的に行わなければならない。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2007年1月18日 (木)

マネージド・フューチャーズ (Managed Futures)

マネージド・フューチャーズとは、株式指数、債券、金利、通貨、商品等の世界中の先物を利用し、相場の動向に関わらず絶対収益を目指す投資形態をいう。1949年にリチャード・ドンシャン(Richard Donchian)が組成したものがはじめといわれている。しかし注目され始めたのは1987年ブラックマンデーの頃からである。NY市場を中心に株式相場が大暴落する中、マネージド・フューチャーズは非常に高い利回りを上げたことが評価され注目を集めるようになった。

また、1990年湾岸戦争、1998年ロシア危機、2000年US ITバブル崩壊、2001年NY9.11テロ、2003年イラク危機の折も伝統的運用ファンドのパフォーマンスが良くない中、高い利回りを上げたことなどから一層注目を集めるようになった。 日本では80年代後半に三菱商事(株)が日本で初めてマネージド・フューチャーズ・ファンドを輸入したのがきっかけであるが、その後「商品ファンド」という名前で商社や商品販売業者によって組成された。その日本での「商品ファンド」であるが、その流れは大きく分けて2つに分けられる。

1990年代前半からの流れ:
銀行での販売を背景に運用資産額を大きく伸ばし一時3,200億円程となった。これは、バブル崩壊後日本の株式市場が軟調であったことに加え、組成される商品ファンドが運用資産の70%~80%を金現先に投資し、残りの20%~30%を先物市場で運用するという元本確保型のファンドであったことが大きい。当時の金利は現在よりも数段高く、この元本確保型の運用が可能であった。からくりは以下の通りである。 運用資産額を100億円と仮定しその80%を金現先等に投資し安定運用しておく。金利が例えば年率5%の世界では5年後には安定運用部分の80億円は約102億円となる。つまり、残りの20%を先物運用してすべて損をしても元本が確保される仕組みとなっているのである。

但し、ここで注意しないといけないのは、元本保証ではないということである。日本では「出資の受け入れ、預り金及び金利等の取締りに関する法律」(出資法)により元本保証は認められていない。つまり、ファンドの仕組み上、元本確保がとられるようにはなされているが、元本保証ではないということである。

2000年に入ってからの流れ:
現在の低金利のもとでは上記仕組みでの元本確保型の商品ファンドの組成は難しくなってきた。そのため、金現先取引等を使った元本確保型の商品ファンドは組成できない状態となった。しかし、株式市場が依然として軟調なことや、海外の原油高が連日のように紙面で報道されたこと等を背景に、商品(コモディティー)への関心が高まったことを受け、2003年以降新規の商品ファンドが新たに設定し始められている。これらの商品ファンドは従来の信託型とは違い匿名組合型が多いのが特徴である。

それらの中には、優先劣後といった仕組みを取り入れ、元本確保型の商品ファンドを組成する商品販売業者も出てきた。これはファンドの投資家を優先出資者と劣後出資者に分け、劣後出資者(多くの場合、ファンドを販売している商品販売業者)がある程度までの損失迄なら被り、優先出資者の損失が限定的となるような元本確保型の商品ファンドである。その代わり、劣後出資者はファンド償還時にファンドの目標収益率(例えば5%)をクリアーした超過部分については、優先出資者よりも多くの配分で利益を享受できる。

また、積極運用型の商品ファンドでは匿名組合型が依然として主流であるが信託型のファンドも登場し、信頼性・税制という点でも充実してきた。ただ残念なのは、国内で販売されている商品ファンドの多くが国内のいわゆる「商品」にしか投資しておらず、金融先物も含めたマネージド・フューチャーズ・ファンドとなっていないことである。

日本ではこの点が誤解されており、「マネージド・フューチャーズ=商品先物のみに投資したファンド」と思っている人が多いが、実際にはエネルギー、穀物、貴金属、非鉄金属等の商品先物に加え、株価指数、債券、金利、通貨先物等も含めて全体で「マネージド・フューチャーズ」といわれていることを理解して頂きたい。

| | コメント (1) | トラックバック (0)

2007年1月17日 (水)

プラチナ投資

コモディティ投資の中でもっともなじみがあるのはやはり金取引だろう。金預金なるものも存在するくらいである。またここ2、3年は商品価格が上場していることで注目を集め、一部の投資信託にも組み込まれたりしている。更に金ETFが出来る等投資家サイドから見ても投資しやすいビークルが出来上がっている。

しかし、個人的には今年はプラチナ(白金)に注目している。その理由は3つある。第1の理由は、供給サイドにある。南アフリカとロシアでプラチナの供給量は世界の約90%を占める。発展途上国とまではいかないのかもしれないがやはり政治的不安が残るからである。南アフリカでは貴金属法なるものが施行予定で、鉱山の採鉱、加工、輸出までの各工程において付加価値税が課せられるようになる。これによりプラチナの価格は大幅に上昇する可能性があるのだ。

第2の理由は、需要サイドにある。自動車に使用する燃料電池の世界的需要が見込まれている他、排ガス規制強化に伴う欧州での触媒としての利用が増加しているからだ。またアジアでは軽車両の利用が増加している。アジアではここ数年経済発展が目覚しく、第2次産業が活発化している。そのため大気汚染等さまざまな問題も顕著になってきている。特にベトナムでは大気中の一酸化炭素や二酸化炭素の量が環境基準を大幅に上回っており大きな社会問題となっている。これらの問題に対処するためには触媒としてのプラチナが欠かせないのだ。

第3の理由は、プラチナETFである。金に続き今年中にはプラチナのETFが誕生するようだ。分散投資の観点から、また買いやすさという面からも年金基金や投資信託からの買いが入るであろう。金のETFの時と同様にとはいかないであろうが、ある程度は価格上昇圧力がかかるのではないだろうか。

ただし、最近の商品相場の値動きは激しいので投資するには注意が必要となる。金だけでなくプラチナにも注意を払って相場を見てみると面白いかもしれない。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2007年1月16日 (火)

香港にアジア拠点を設けるBlackstone

米国の大手プライベート・エクイティ投資会社で日本に進出していないのはBlackstoneくらいだろう。あるオルタナティブ関連記事で読んだのだが、Blackstoneは2006年6月に香港事務所を開設し、今後香港で本格稼動するようだ。また、2005年にはインドのムンバイにも拠点をオープンしておりプライベート・エクイティや不動産投資に乗り出している。

最近のBlackstoneといえば、Equity Office Propertiesへの$36bnのLBOが注目されているが、 なぜこれほどの実力のある投資会社が日本に拠点をもたないのだろうか。彼らほどの実力があれば、成功しないはずはないと思うのだがどうなのだろう。彼ら独自のものさしで測ると、日本にわざわざ拠点を置かなくても対応できるという考えなのだろうか。

疑問ばかりになってしまったが、Carlyle GroupやKKRといった大手が日本に進出し独自のノウハウをつかって投資を行う中、日本に拠点を置かないBlackstoneがどのようにアジア戦略を考えているのか注目したい。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2007年1月15日 (月)

水への投資

最近少しずつ注目され始めた水への投資。本日の日経金融ではParker Global Strategiesが水に関する業界に注目しヘッジファンドを組成しているという。公益企業、水のろ過装置の製造会社、飲料水会社、水回りのインフラ建設会社等、水に関連のある会社に投資対象を絞ったヘッジファンドとのこと。また昨日の日経では、日本企業が新興国や中東など淡水不足や工業排水に悩んでいる国のろ過装置を通じて設備投資を増やしているという記事があった。

自分達が子供の頃は水といえばただの水道水。水のペットボトルを買うなんていう発想は無かった。それが、今ではビジネスになっている。世界の人口は新興国中心に増加しており、経済発展も目覚しい。今後50年で水不足になるとも言われている。

そんな中、ブラジルが改めて注目を集めている。鉱物が豊富にあり一部の企業はラテンアメリカファンドなるものに組み入れられていたりするが、その注目度は他のBRICs諸国と比較すると明らかに見劣りする。ニュースになるのはベネズエラのチャベス大統領の方が多いし、通貨でスペキュレーターのポジションが話題になることはあるが、ブラジルがフォーカスされることは少ない。

しかし、ブラジルは水大国なのである。広大なアマゾンを持ち、そこの水源は世界の水瓶とも言ってよい。まだ水に関するビジネスはあまり脚光を浴びていないが、あと10年もすればブラジルは世界最大の水資源国として注目を集めるだろう。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2007年1月14日 (日)

米国債の逆イールドカーブ

今回は米国債のイールドカーブについて。意見は分かれるかもしれないが、自分は景気を見る1つの指標としてイールドカーブ(FF金利-30年国債利回り)を見ている。このイールドカーブであるが2006年第2四半期末に逆イールド化している。

これまですべてというわけではないが、イールドカーブは景気に対して4四半期、株式市場に対して2四半期先行している。つまり、今回は2006年第2四半期に逆イールド化しているので、株式上昇は2006年第4四半期、景気拡大は2007年第2四半期に終了するのではないかと思っていた。

しかし、株価は現在のところまだ上昇している。多少のずれはあるかもしれないので今月はこの点に注意して経済指標、株価の動きに注意していきたい。また、17日、18日には日銀金融政策決定会合がある。新聞記事を見ると景気は息の長い拡大を続けるとのシナリオを堅持するそうだが、その点にも注目したい。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2007年1月13日 (土)

取り残された日本の商品取引所

11日にWTI原油は11日に1バレル51.88㌦を付けたあと、12日終了時点では52.21㌦と年初来14.5%の下落(今週は7.2%の下落)となっている。記録的な暖冬が下落要因となったが、トレーディングのストップロスも誘発しているように思う。ロンドンでもICE Brent Oilがこの1週間で約6%も下落し、11日には1バレル51.65㌦をつけ年初来では約14%も下落した。

これに伴い、日本の原油及び石油製品価格も大幅に下落している。しかし、日米欧では大きな違いがある。それは取引のボリュームだ。欧米では記録的な取引ボリュームを伴って価格調整が行われているが、日本では薄商いの中、出来高を伴わずに大幅下落している。

これは市場参加者による。欧米の市場参加者は、個人投資家に加え、実需投資家、投資銀行、年金基金、ヘッジファンドと参加者が多彩だ。しかし、日本は大部分が個人投資家、商社、商品取引員の自己ディーリング部門に限られている。

個人投資家は最近のボラティリティの高さから怖くて市場に参加できない。商社は裁定取引中心なので必要なとき以外は手を出さない。商品取引員の自己ディーリング部門は会社の都合上あまりリスクが取れないので日計り(デイトレード)中心となり、皆同じ方向にポジションを入れている。つまり、流動性を提供する主体がいないのだ。だから欧米と違って出来高を伴わずに少しのポジションで大幅下落するのだ。更にそうなるからこそ、ポジションを更に取りにくくなっている。取引所や監督省庁が主体となって取引所の構造改革を行わなければ、日本の商品取引所は危ういであろう。

これは上場商品ラインナップを見ても伺える。ここ数年大幅上昇・下落が話題となっている非鉄金属(ベースメタル)であるが、日本で上場されているのはアルミのみ。ニッケル、亜鉛、銅は当業者の反発にあい未だに上場されていない。こういったところの道筋をつけるのが取引所や行政の役割だと思うのだが。

また未だに金ETFが上場されていないのは主要なマーケットでは日本くらいである。既にニューヨーク、ロンドン、パリ、ヨハネスブルク、シドニーで上場されており、昨年末にはシンガポールでも上場された。ETF自体は有価証券なので商品取引所上場商品というわけではないが、ETFが出来れば必ず裏で先物を利用したヘッジ取引が成り立つ。しかしこれも商品取引所が閉鎖的であり外部とコミュニケーションをとらないために開発が遅れているのだ。

確かに日本は一時期の不況からは回復し、金融市場も復活しているように思う。しかし、こと商品取引所に関しては改革が行われておらず、世界から置いていかれている。世界の取引所を見ると、昨年、CME(Chicago Mercantile Exchange)とCBOT(Chicago Board of Trade)が合併を発表するなど積極的な再編が行われている。一方、日本を見ると、出来高・取組高の低迷による救済合併しか行われていない。業界関係者はこれでも一時期よりは速いペースで改革が進んでいるといっているが本当にそうだろうか。その感覚こそ、改革が進んでいない象徴なのだ。

| | コメント (5) | トラックバック (0)

2007年1月12日 (金)

Contango(順鞘)消滅か

WTI原油は$53台で止まりましたね。もう少しいくと思ったのですが、じわじわなのでしょうか。さて、ここ何年かWTI原油はContango(順鞘)になっていましたが、今見ると0.8㌦程まで鞘が縮小していますね。

一時期は長期的な原油価格の上昇を見込んでかなり先の限月まで買われており、その結果、限月間の鞘のContangoが拡大していましたが、この急落で縮小しましたね。とはいえ、2年先まではまだContangoですが。

以前は原油といえばBackwardation(逆鞘)のマーケットだったのに、商品指数連動型運用による限月乗り換え、また需給バランスに対する先行き不安から、最近の人はContangoが当たり前と思っている人もいるようです。Contangoがつぶれる日は来るのでしょうか。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2007年1月11日 (木)

原油$54~$55の攻防

昨年の11月までは多くの専門家が原油価格は07年も上昇すると予想していた。しかし、暖冬の影響と言われながら、WTI原油は今年に入り約10%も下落している。特に年初に$5強下落したのが尾を引いている。

確かに一般的に言われているように暖冬の影響は大きい。Heating Oil需要期のこの時期に温暖な気候のために価格が下落するのは当然だ。しかし、これは今年に入って急に気候が変化したわけではない。昨年11月末には暖冬予想がすでに出ていた。更に言うなら、在庫統計も過去5年平均よりもずっと上で推移していた。

ではなぜWTI原油は急落したのだろうか。色々なニュースがあったのは事実であるが、最終的に急落のトリガーを引いたのは今回はスペキュレーターだ。トレンドフォローで運用しているCTAのロングとショートのサイン変更点が$59あたりにあり、それより下がったために運用者が一気にポジションをショートへともっていった。それが一気に波及し、デイトレーダーやNYMEXの地場の運用資金がこれに追随した。

ではこの急落はこれで終わりだろうか。個人的には価格次第でもう一段階あるように思う。一部のCTAはロングのポジションをクローズしたのみでショートポジションには至っていない。また、コントラリアンと呼ばれる逆張り手法を用いている運用者は再度ロングポジションを持っている。彼らの損切りラインが$54~$55にあると思われる。CTAのトレンドフォロー型プログラムはシステム運用が多く、使われる指標も限られているため大体サイン転換レベルが同じなのだ。終値ベースで$54を割るかどうか注目したい。このラインを超えると一気に$50程度まで下落すると思われる。現在1バレル = $54.98、耐えれるだろうか。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2007年1月10日 (水)

オルタナティブ財産4分法

最近の投信のトレンドといえば、①財産●分法等のアセットクラスを分散した投信、②BRICs及び新興国へ投資する投信、③毎月分配型投信だろう。

一昔前のBuy&Holdのみの投信と比較すると日本の個人投資家もやっと収益を期待できる商品を買えるようになった。これらの投信は従来とは異なる収益の源泉βを持っているところが特徴だ。但し、これだけではまだまだ不十分だ。いくら資産を分散したからといってすべての資産が下落すれば損をするからだ。

そこで今自分自身が是非やってみたいと思っているのがオルタナティブ財産4分法だ。オルタナティブ資産(収益の源泉が異なるβ)に全体の30%を振り分け、残りの70%をオルタナティブ運用手法(収益の源泉が異なるα)に投資するものだ。

具体的にはオルタナティブ資産として不動産に20%、商品指数連動型運用に10%(合計30%)、オルタナティブ運用手法としてヘッジファンド株式特化型40%、ヘッジファンド債券特化型20%、マネージド・フューチャーズ10%(合計70%)というものだ。

_3

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2007年1月 9日 (火)

原油大幅下落

New York Mercantile ExchangeのWTI原油がここ数日で約5㌦の大幅下落を記録している。07年の予想として専門家の中には原油の大幅上昇を予想していた向きもあるがいきなり出鼻をくじかれた格好だ。原油相場を見るうえで注目しないといけないのは、在庫水準だ。

確かに地政学的リスクが多いため一本調子に大幅下落とはいかないだろうが、在庫水準だけを見れば過去5年で最高水準である。何も無ければ1バレル50㌦程度までは下落するだろう。今後、中東情勢及び北朝鮮関係で何も無ければ、じわじわと50㌦までは下落するだろう。但し、今回の底は54㌦付近と見る。9日午前0時35分現在は約57㌦だ。

また、今回の下落はいわゆるトレンドフォロー型運用のストップロスを誘発し、一気に下落したものと思われる。在庫水準 vs 地政学リスク という構図が今年のメインであろう。

金も下落している。ドル高と原油安に反応しているようだ。本日NYがどうなるかは分からないが、昨日の下がりを合わせると本日の東京はストップ安だ。東京は海外と違い、市場参加者が少ないため、少しの注文で一気に相場が動いてしまうのが恐い。アービトラージャー(裁定取引者)には有利な相場であろう。商品指数連動型ファンドのダメージが一番大きいのかもしれない。この一週間注目したい。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2007年1月 8日 (月)

金融機関で働く人の資産形成

社会人数年目ともなるとある程度余裕資金も出てくる。旅行に行ったりリラックスできるものにお金を費やすこともあろうし、結婚で余裕資金がなくなることもある。今日は金融業界で働く人の資産運用についてちょっと書いてみたい。

よく運用会社で働いていると儲ける方法がわかっていいね、と言われることがあるがそんなことはない。理由は2つ。1つ目の理由は、金融機関で働いていても自分の投資となると色々と考え、結局うまくいかないという場合が多いのだ。理論的にこうだと思っていても実際の相場は思ったとおりにいくわけではない。ああでもない、こうでもないと考えながら(うんちくを垂れながら)、結局高値掴みをしたりすることが多いのだ。しかも仕事柄失敗したとはあまり言えず、苦い思いをしている人が多いはずだ。

2つ目の理由は、コンプライアンスである。金融機関、特に証券会社で働く人は投資をやりづらい環境にいる。会社によっても違うのだろうが、投資を行う場合は事前にコンプライアンス部に届出を出さないといけないからだ。特に特定銘柄の株式に投資する場合は6ヶ月以上の保有を強制されたりと色々と条件がつく。一瞬いいなと思っても6ヶ月以上の投資期間となると話は変わってくる。結局、踏ん切りがつかずにタイミングを逃し、うまく運用できていないことが多い。

自分の友達でもやっている人もいるが、投信を買っている人が多い。周りを見ていると金融機関以外で働いている人のほうがアクティブに投資を行っている。自分はというと、一切やっていない。これは別の理由からだ。

金融機関、特に証券会社や運用会社で働いていると、相場がいいと顧客資産が増え、給料も良い。しかし、下落相場になると収益が落ち込みボーナスは大幅に少なくなる。そのとき、自分でも投資しているとどうなるだろうか。給料は下がるは、ボーナスは下がるはで自己資産は踏んだり蹴ったりとなる。つまり収入すべてを相場にベットすることになる。

こういったことは自己ポートフォリオ管理の観点から良くないと思われるので、自分に限っては投資はしないことにしている。現状は定期預金でまわしている程度である。とはいってもこれも日本にすべてをベットしていることになり危険は残る。今後、外貨預金も含めて少しは分散させていきたいと思っている。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2007年1月 7日 (日)

2007年の相場

諸事情で一時やめておりましたが、業務に差し障りない範囲で日々のメモ代わりとして再開することにしました。今回は2007年の相場についてちょっと整理してみました。

最近、2007年どういった資産配分が良いのか考えながら、専門家といわれる人たちの意見を楽しく読んでいます。特に今日の日経新聞のマネックス証券松本社長のコメントは楽しく読みました。

資産配分は国ごとのGDP比率が目安になるというものです。これは自分も以前何かで読んだことがあり、注目していたのでしっくりきました。但し、松本さんは余剰資金を運用するということですべて株式投資するという前提でしたが、ここではポートフォリオ全体でGDP比率を目安にアセット・アロケーションをするのが良いのかもしれませんね。

日本のGDPは世界全体の比率で約15%なので、究極的には日本への配分比率は15%±αというところでしょうか。しかし、投資対象市場へのアクセスや情報収集を考えるともう少し高くなるのかもしれませんね。

また、BRICsやNext11と呼ばれる国々への投資もより高いαを狙うために必要だという論調も多いですね。中国、インド、ロシア、ベトナム、タイ、東欧、ラテンアメリカに投資する投信は日本でも売られているので今すぐにでも投資できます。しかし、新興国といわれる市場への投資は注意が必要です。タイではテロが起こったし、ベトナムはWTO加盟を控え魅力的な市場ですが、市場規模はタイの15分の1です。一度何か起これば流動性が低いため、大やけどをする可能性があります。

一般的には、米国株-Weak、米国債券-Strong、欧州株-Not week, but not too strong、欧州債券-So so、日本株-Strong、日本債券-Negative、新興国株-Strong、不動産-So so、商品-Depend on commoditiesといった論調が多いと思います。

但し、気をつけなくてはいけないのは為替です。たとえ、海外資産が外貨ベースで増加しても円ベースではprofitをうまないということもあります。財産●〇法のようなタイプの商品で日本円以外の資産に投資しているもの、また円建てになっているものも為替の影響を受けます。そのため、投資資産下落+円高だとダブルパンチで損失を被ります。とはいっても分散しているのでボラティリティは小さいと思います。

個人的には円高になると思うので、110円をきった辺りから投資を考え始め、105円あたりで仕込むのが良いのではないかと思います。それまでは円資金のまま1ヶ月、3ヶ月の定期で回しておいてチャンスが無ければ投資しない、これが良いと思います。投資しない(現金でもつ)のも1つの戦略ですから。

因みに、私自身の07年の見通しはこうです。日本株は3月頃から下落し、6月頃に07年の下値をつける。その後回復し07年12月末で日経平均で19,000円~20,000円。米国株は専門家の人が悲観しているよりは強く5%前後上昇。欧州株は米国株よりも強く10%上昇。BRICsをはじめとした新興国株は結果として上昇はするがボラティリティが激しくなる。不動産はREITは下落傾向が強く、私募不動産投資は引き続き好調。商品は原油は横ばいで、非鉄は下落、金は若干上昇、プラチナ(白金)は上昇。といった感じです。詳しくは追々説明していきたいと思います。

| | コメント (2) | トラックバック (0)

トップページ | 2007年2月 »